調香師として仕事に就くには?現役フレーバーリストが解説

僕はかれこれ15年以上調香師と呼ばれる仕事をしています。

自己紹介にそう言っても、知らない人がほとんど。

そんなマニアックな職業だけど、実は昔から人気なんです!

聞いたことある人でも、興味あれば読んでいただければ幸いです。

調香師とは

調香師とは数百ある素材から「香料」を作る仕事です。

自分でいうのも恥ずかしいですが、香り作りのプロです。

基本的には香料会社の研究部門に所属してます。

調香師は自分が開発した香りを世の中へ発信できる職業です。

  • お菓子
  • 飲料
  • トイレタリー製品
  • 洗剤

など身近にあるたくさんの商品に付加価値を与えています。

だれでも生活のどこかで香料の恩恵を受けているはずです。

調香師の種類

大きく分けると二つの調香師がいます。

  • フレーバーリスト=食品香料の開発者
  • パヒューマー=香粧品香料の開発者

フレーバーリストは具体的な目的に向かって香料を作り上げる仕事です。

例えば、「炊きたてのごはんの香り」

個人的には料理しているような感覚に似ていて、おいしいものを作りたいという気持ちと同じなのかもしれません。

料理好きな人が多いかも。

パヒューマーは実際に存在しない幻想的な香りを表現する仕事です。

例えば、「地中海にいるようなまばゆい太陽の香り」

こちらは本当にセンスが問われる仕事です。

行ったことがない場所や雰囲気でも、香りで想像できるように作り上げます。

アーティストのような仕事と呼ばれています。

フレーバーリストとパフューマ―どちらが良い?

どちらかと言うと日本では香水など香粧品の需要が低いので、フレーバーリストの方が活躍しやすい環境となっています。

日本人は無臭を好む文化なので、これからの時代も期待できません。

海外のように香水をつける生活スタイルであればパフューマーもありですが、日本ではフレーバーリストを選択したほうが無難です。

しかも日本は世界一といってもいいほど、たくさんの商品を生み出しています。

コンビニに行けば期間限定の商品ばかりで、入れ替わりが激しいことがわかります。

どのメーカーも新商品の開発に力を入れているので、それに合わせて香料も検討するすることになります。

このトレンドは定着しつつあるので、今後もフレーバーリストが活躍できる流れは変わらないと思います。

調香師になるには香料会社に就職すること

調香師になるには香料会社に就職して、研究開発の部署に配属する必要があります。

リクルートやエン・ジャパンなど大手就職支援サイトでエントリーできます。

一部中小の香料会社は、ホームページに直接アクセスして採用フォームから応募する必要があります。

外資系企業など中途採用のみ実施している会社もあるので、募集条件をよく確認しましょう。

調香師として就くための有利な資格は?

調香師は人気の職業です。

香料会社を志願している人はほとんど調香師志望者です。

しかも研究職は募集が少ないので比較的高い倍率となります。

人より差をつけないとなかなか採用とならないのが現状です。

  • 理系大学を卒業している。
  • 臭気判定士など資格をもっている。
  • 有機化学(合成)の専門知識がある

もちろん高学歴であるほど企業側として魅力的な人材です。

調香師の仕事は有機化合物を使用して組み立てたり、また抽出技術を利用していくので専門知識が必要です。

その為、大学で化学を学ぶことができる学部・学科、さらに研究室出身であれば入社してからその経験を活かすことができます。

企業側はそういった人材を優先的に採用する傾向があります。

調香師に向いている人は?

  • 何でもニオイに興味がある人。
  • ニオイの好き嫌いがハッキリしている人
  • トレンドに敏感な人。
  • 探究心が強い人。

あくまで個人的な感覚ですが、調香師は良い香りだけじゃなくて、不快なニオイにも興味もてる人が多いです。

そして好き嫌いがハッキリしていて、特徴を捉え方が上手いです。

単純に「良いニオイ」という感想じゃなくて、ここのこんなところか良いと言えるタイプです。

また新しい商品や知らないものがあると人一倍興味を持ちます。

私の場合、コンビニに行くと必ずといっていいほど新しい商品があるので、つい買ってしまいます。

みんなにシェアして、コメントを言い合ってその中で香り作りのヒントを見つけ出しています。

調香師は敏感な嗅覚を持っていないとなれない職業?

答えはノーです。

特別ニオイに敏感じゃなくてもなれる職業です。

ただし、

  • 嗅覚に障害ある人
  • ニオイに鈍感な人
  • 有機溶剤が体質的に合わない人

は正直厳しいです。

人並の感性と共感力さえあれば活躍できます。

嗅覚が良いことに越したことはありませんが、みんなが良いニオイと感じるものを、良いニオイと感じるセンスさえあれば問題ありません。

調香師は下積みが必要

一般的に配属してからは先輩社員の下でアシスタントとして仕事していくことになります。

フレーバーリスト、パヒューマーどちらも10年はかかると言われています。

一人前の調香師になるには経験を積む必要があります。

会社によっては、筆記、実技試験などをクリアして初めて調香師として認められます。

他にも会社によって以下の判断基準があるようです。

  • 与えられた仕事を一人でこなすこと。
  • 決まった経験年数があること。
  • 先輩社員に認められること。

会社の事情で途中で調香師という道をあきらめあないといけない場合もあるそうです。

これを乗り越えて調香師として既に経験がある人であれば、大手企業や外資系企業問わず転職することもできます。

調香師になる一番の近道はこれしかない。

基本的に調香師になる人材は新卒者の中から選ばれます。

上述したように調香師になるには時間がかかるので、早いうちに経験を積ませる必要があります。

正直30代から調香師を目指している人は聞いたことがありません。

調香師になるには、新卒採用が必須条件と言っても良いと思います。

まとめ

調香師という職業は、これからも活躍できる職業です。

今後テクノロジーが発展してAIなどが普及しますが、香料は人間しか作り出せません。

→ニオイの仕組みは複雑で未だに解明されていないので。

「香り」という付加価値を世界中に提供できる仕事に興味があるなら、調香師という道もありだと思います。

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